殺意を浮かべるべきか、長期的な地獄を思い描くべきか

 誰かに死ぬほど腹が立った時、殺してやる!殺してやる!って思うのって実に短絡的で、抽象的で、その実何の脈絡もないことがほとんどですよね。

 殺すと思いつつ、殺害方法や殺害前後の準備、実際に死んで社会がその人間を損失した時、周りに、自分に、どんな影響があるか、それは本当に自分にとってハッピーな状態なのかなど、細部まで想像出来ていない。 憎しみを“殺す”って言葉で具現化したに過ぎない。 具現化したのに中身スッカスカって矛盾。

 死んで欲しいって思うのは結局、消えて欲しいってことなんですよ。 自分と二度と関わりのない世界へ消えて欲しい、つまり存在が己から死んでくれればそれでいい。 実際に激痛を味わってほしいとか、罪を償ってほしいとか、そういう副次的なものは望んでいないと言うより想定していない。

 だから、殺したい!って思った時、理想を叶える為に実際は殺す必要がない。 会社の同僚なら左遷なり懲戒免職、友人なら遠方への引っ越し、ネット関係なら相手のインフラが壊滅するだけで、欲求のほとんどが解消されるはず。 その程度の、殺してやる!なんですよね。

 

 一方で、明確に復讐を思い浮かべる人は、相手の生殺与奪より、如何にして苦しみを与えるか、って部分に重きを置く。 どうやって苦痛を産み出すか、現実的な方法を、時に超常的な手段を交えながら、可能な限り具体的に思案する。 同じ憎しみ発信なのに、最終的に当人が消滅するかどうかはただの結果であり、目的ではない。 殺してやる!状態とは真逆なのが面白いところ。

 純粋な殺意と違ってシミュレーションを重ねる為、現実に返って来やすい、ってのも一つの違いですね。 当人が地獄を味わうことに際しての周囲への影響、社会的地位など、具体的に思えば思うほど、如何に自分がえげつないことを考えているか、冷静に分析出来る。 そのえげつなさを通り越してでも復讐を成し遂げたいのか、想いは育つのか萎えるのか。 つい踏み込んでしまった、なんてうっかりはほとんど起こり得ない。

 両者で、どちらが思いが強いとか、怨みが深いとか、そういう差はないように思う。 詳細まで練れないほど怒り心頭なのか、冷静にシミュレーション出来るってことは感情を押し殺せる程度なのか。 一つ言えることは、ベクトルは違えど根っこは同じ憎しみだ、ってこと。 そして、どっちも思わずに生きられるならそれに越したことはない、ってこと。

 

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 僕は基本的に、自分に少しでも非があればどんな理不尽なことを言われても激昂することはありません。 でも、自分の中で非がないと感じれば、どんな些細なことでも瞬時に激昂します。 いわゆる瞬間湯沸かし器です。 おかげさまで、仏と短気のダブル称号を欲しいままにしております。

 特に腹が立つのは、僕が怒りを感じたことに対し、相手が何のペナルティも負わないケースですね。 多少なりとも喧嘩両成敗があればすぐに沈静化するのですが、やらかしておいて普段通りにのうのうと呼吸してる姿を見ると、その全てを断絶させてしまいたいと感じることもしばしば。 うん、やっぱり短気だと思うな僕。

 

 そんな時は大抵、不快の瞬間に天才的閃きでICレコーダー起動して後日周囲にバラ蒔く自分とか、絶対に証拠が残らない厨二理論の兵器を相手の自宅付近に設置して時限発動→自宅に壊滅的なダメージを受けてファビょる相手とか、そういう有り得ないけど有り得た現実を妄想して溜飲を下げます。 僕の超絶テクで潮を吹く女とか、ペニスぅぅぅ!ペニス太いぃぃぃ!と絶叫して失神する女とかを想像するアレと同じですね。 有り得ないけど有り得るって部分まで同じですね。 うん、やっぱり根暗だと思うな僕。

 まあ、途中で有り得無さに笑っちゃうから、こういう奴は犯罪予備軍にはならないと思うんだ。 短気だけど! 笑いながらも怒りは消えないから何かとチクチク表に出して根に持つタイプって言われるけど! どうせなら君の膣口に根を張りたいけど! 君って誰だよ! 早く現れろよ君! ・・・え、もしかして君がキミ?(はーい妄想入りまーす)

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