いつまでも童貞のままで

 安い刺激で満足できる男でありたい。

 普段から高級料理に舌鼓をうっているような人間がA5ランクの黒毛和牛を食べてもそれなりの感動しか得られないだろうが、1週間パンの耳しか食ってない人間がスーパーの特売肉を食べればその美味さに目を回すことだろう。

 相対評価で感情の波が揺れる以上、普段は下弦を漂っておくのが賢い人間の在り方。 絶対値で至上を求める自己満足になんて興味はないのだ。 求めるのは刺激。 刺激を刺激と思える精神。 ちょっとしたことで目を回していたい。 ただそれだけ。

 

 呪文のように自らを諌め続けた結果、今だにピュアハートを持ち続けたまま、今生を過ごすことに成功している瀬駆ですこんにちは。 女、女、女。 とにかく女に耐性がない。 もういい歳だし、付き合って突き合った女子の数もそれなりで、AVなんか星の数ほど閲覧してきた。 それでも、ダメだ。 おっぱい、お尻、ヴァーギナッ! それでも、緊張する。 ヴァッ、ヴァーギナッ! ヴァーギナァーッ!

 同じ空間に女子がいるだけで緊張する。 ボディラインが浮き出ているだけで発情する。 体臭を察知すれば勃起するし、柔らかさを感じれば射精の可能性だってあるだろう。

 ぶっちゃけ、席が隣になるだけでいい。 通り過ぎざまにちょっと風が巻き起こる程度でもいい。 目が合うなんてのは奇跡の領域だし、脱ぎ捨てた下着を洗濯かごに投擲する放物線なんて芸術の域に達している。

 五感を揺さぶるものは、女性のセックスシンボルに限らない。 手のひら、太もも、えくぼ、足の薬指・・・ 女子を模る全ての要素が僕を蠱惑して止まない。 エクスタシィーッ! 女性って神秘的だよねェーッ! エクスタシィーッ!

 

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 女の子の髪を無意識に撫でたり、気軽にボディタッチ出来るチャラメンズを見てると吐き気がします羨ましさで。 お前らが息を吸うように行ってるその所作が、僕からすれば息を吸う事を忘れかねないほどのファインプレーなんだよ。 呼吸なんて必要なくなるほどの幸せなんだよ!

 チャラメンズどもはそんな僕を見下すかもしれないけど、一方で彼らはどうやったら僕レベルの幸せを得られるのだろうか。 セックス? 3P? 乱交パーティー? フッ、僕にはそんなイベント必要ないぜ! 低い望みでも絶頂得られるように、自らを作り上げてきたのだから! どや!(どうなんだ)

 

 死ぬなら、誰だって絶頂の中で死にたい。 投擲された脱ぎたて下着が偶然口の中にスッポリハマって、僅かに含んだ出し汁の衝撃に全身が耐え切れずに爆散しながら逝くような、尖鋭的な最期を遂げたいだろう。

 だから、お願い。 僕が死に瀕した時は、どうか、どうか、ギャルの、パンティを、・・・下さい―――・・・

本望

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